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健康科学専攻健康スポーツ学分野
総合的にスポーツや運動をコーディネート

健康スポーツ学分野では、スポーツや運動に関わる人文・社会科学、自然科学に関する研究・教育を行うと同時に、スポーツ科学の方法論的課題に関する研究を通して健康スポーツ学の科学的基盤を強化し、総合的にスポーツや運動をコーディネートする高度専門職業人の育成を行います。また、体育学・健康科学・コ-チ学あるいは運動学に関する実践的な応用研究を行い、その成果を社会に還元します。

トピックス
泳者の手足の周りで生じている流れの可視化
-下門洋文講師らによる本研究成果は、バイオメカニクス分野のトップジャーナルであるJournal of Biomechanicsにおいて掲載が決定しました-

水泳選手は水中を簡単に移動しているように見えますが、実はとても難しいことを水の中でやってのけていることが分かってきました。近年、流体力学の研究手法を取り入れることで水泳中のヒトの周りの水の流れを見える化(可視化)できるようになりました。水泳では、腕のかき方を表現する時によく「水を押す」と言います。感覚的には水を押していると思いますが、水の流れを可視化してみると、実は水は押されていなかったのです。水中で手を動かすと手背側に渦が発生し圧力が生じるのですが、手の表と裏に圧力差ができて手に力が働いており、泳者はこの力を推進に利用して水中を移動していることが分かってきました。つまり、水の中でどんなに力強く手を動かしても速く泳げるわけではなく、渦の大きさや回転速度、いわゆる渦の作り方こそが水から力を受け取るためのカギだったのです。私の研究では、手足の周りの水の流れを複数断面可視化し、これを立体化することで渦を三次元的に表現し、この渦から泳者が得た力を推定しようと試みています。流体力学に加えて、近年では生体工学の研究手法も取り入れ、ヒトが泳げるとはどういう状態なのか、力を生み出す源である筋の活動状態(筋電図)から解明しようと試みています。これらの研究が進めば、泳げない人が泳ぐにはどうすればいいのかを説明できるようになります。今後は、単に水を押せば進むという思い込みが変わり、水泳の指導法に科学的な考え方を取り込んでいきたいと思います。そして世の中から泳げない人が少しでも減ることに貢献できればと考えています。

特色
スポーツに関わる幅広い研究ニーズに対応 健康スポーツ学分野は学問体系から分類すると複合領域であり、すべての学問と関連する分野とみなされています。本学では院生の幅広いニーズに応えるため、分野をさらに健康医科学、コーチング科学、スポーツマネジメント、スポーツ教育学の4体系に分け、また指導教員もこれら全ての分野に対応できる、優れた人材を配置しています。
専修免許(保健体育)が取得可能 中・高等学校教員一種免許(保健体育)を取得している方は、所定の単位を取得することによって専修免許(保健体育)を取得できます。
幅広い職種への就職が可能 複合領域の分野であることから、その就職は多面的となっています。例えば、教職関係はもとより、研究職、公務員、各種の一般企業等、幅広い職種での活躍が期待されています。
修了後の進路・目指す将来像
  • 国の健康・運動対策部門
  • 市町村の健康・運動対策部門
  • スポーツメーカー研究部員
  • 体育系大学教員(専修免許)
  • 研究所研究員
  • クラブチーム指導者・スタッフ

分野長メッセージ

「コーチング」のスペシャリストになろう

佐藤 大輔健康スポーツ学分野長

「Coach(コーチ)」という言葉には、「人を導く」という意味が根底にあります。すなわち、コーチングの本質は、「人を育成すること」だといえます。多様な価値観の混在する現代社会では、人や地域の抱える問題を発見し、徹底的に探求することで、その問題を根本的に解決できる人材が求められています。健康スポーツ学分野では、健康科学、コーチング科学、スポーツマネジメント、スポーツ教育学の学問領域を基盤に、人や地域社会の抱える問題を根本から解決する思考を養うことを目指しています。修了後は、博士課程へ進んで研究者を目指す人、高度専門職として健康運動指導士やアスレティックトレーナー、体育教員、健康づくり政策担当者として活躍する人がいます。自ら問いを探し、解決し、活かすことで、あなたも、コーチングのスペシャリストを目指してみませんか?