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リハビリテーション学部

Department of Prosthetics & Orthotics and Assistive Technology

  • 学生の在籍学年は2023年度在籍時のものです。

須田ゼミ

3Dスキャナ・プリンタを活用した義肢装具製作への応用と評価に関する研究

須田 裕紀 Hironori Suda 講師

これまでの義肢装具は、石膏包帯を使って患者様の体の型を取り、その型を基に製作していました。近年3Dデジタル技術は著しい進化をとげており、義肢装具分野においても大変期待されています。本ゼミでは、義肢装具の製作に特化した3Dスキャナや3DCAD、3Dプリンタを用いた義肢装具の製作と評価に関する研究、さらに、短下肢装具の硬さを計測するオリジナルの評価機械を活用し、従来の制作方法と3D技術による製作方法の比較と分析も行っています。3D技術を義肢装具製作へ応用することで製作可能な義肢装具の幅が広がり、治療効果の向上や患者様の負担の軽減、医療費の削減につながると考えています。

足の麻痺や痛みなどの障害の軽減を目的として足首周りに装着するプラスチック製の短下肢装具における材料ごとの特性を研究しています。3Dプリンタの同じ設計で材料のみを変えて制作し、装具の硬さや耐久性を比較・分析しました。義肢装具における3D技術は、論文や研究、臨床での実用例が少なく、発展途上の分野といえます。本研究に関われたことは、義肢装具を目指すものとして非常の有意義な経験でした。

義肢装具自立支援学科4年 松村 幸市朗 新潟県立五泉高等学校

神田ゼミ

腰痛・頚部痛などの脊柱疾患に関する研究

神田 賢 Masaru Kanda 准教授

腰痛や頚部痛・肩凝りの原因分析、腰痛患者に対する筋機能や運動療法の効果分析に基づき、機能改善にむけた適切な徒手的治療、運動療法を研究しています。また、介護・要支援予防の研究の一環として、地域在住の高齢者に対して「身体機能」「口腔機能」「認知機能」「栄養面」を中心とした介入を行っています。リハビリテーション職は、多職種との連携が必要な時代を迎えました。理学療法士である私から、学生は異なる専門職の視点を学び、多職種連携の重要性をより強く認識できるようになるでしょう。チーム医療を真に理解した義肢装具士は、今後ますます必要とされるに違いありません。

車椅子使用者が日常社会で直面する障害について研究しました。車椅子バックレストの高さを変えて健常女性が段差やスロープを上がるのに要した時間を比較し、どの高さが最も駆動しやすいのかを検討しました。ゼミに所属するまでは、指示に従って動く受け身の姿勢でしたが、この研究を進めていく中で、積極性と計画性と実行力の重要性に気づき、自らが主体的に行動することを意識するようになりました。

義肢装具自立支援学科4年 渡邉 愛葉 新潟県 新発田高等学校

阿部ゼミ

機能的インソールとシューズに関する研究

阿部 薫 Kaoru Abe 教授

身近な生活用品である靴をテーマとし、義肢装具学や解剖学などの知見を活かして靴の構造を考慮することにより、目的に応じた機能を発揮させ、使用する方々のQOL(生活の質)を向上させることを目的に研究を行っています。靴は服飾の一部としてお洒落アイテムでもあり、スポーツ記録を支えるギアでもあり、時には人の生活安全を守るためにも使われています。それぞれに求められる機能は異なりますが、共通することは「快適」であることです。しかし機能を追求するあまり、快適性を損なってはいけません。この二つの条件を成り立たせるために、皆で協力して研究を進めています。

<ゼミの研究内容例>

郷ゼミ

スポーツ義足の走り方に関する研究

郷 貴博 Takahiro Go 講師

2020東京パラリンピックでも注目を浴びたスポーツ義足ですが、装着すれば誰もが早く走れるわけではありません。「板バネ」と呼ばれる専用の足部は、種類によってその特性や、たわみ方が異なるため、一人ひとりの走り方に合わせた調節が必要です。本ゼミでは、スポーツ義足の各部品の調整が走行パフォーマンスに与える影響についてモーションセンサを用いて研究しています。また本学科では、月に1回の頻度で「障がい者陸上教室」を開催しています。研究によって得られた成果をその陸上教室で共有することで、実際にスポーツ義足を利用されている地域の切断者の方に貢献できるように取り組んでいます。

<ゼミの研究内容例>

村山ゼミ

脳卒中患者の装具療法に関する研究

村山 稔 Minoru Murayama 講師

本ゼミでは、脳卒中患者の装具療法について研究しています。脳卒中の後遺症により下肢の運動が麻痺してしまった患者さんに対して、下肢装具を使用することで安全で効率よく歩行練習が可能になります。義肢装具士は装具や補助具など「モノ」によって歩行練習の支援を行います。現在、様々な装具や補助具が使用されていますが、患者さんや歩行練習を実施する理学療法士からは問題点や更なる改良の要望も聞かれます。そこで、この問題点を解決するための装具の改良や補助具の考案を行い、装具療法に役立てることを目的としています。柔軟な発想とアイデアを形にする研究開発の手法をともに学びましょう。

<ゼミの研究内容例>

前田ゼミ

車いすの座位姿勢評価と適合に関する研究

前田 雄 Yu Maeda 講師

本ゼミでは、座っている姿勢を3次元的にみる座位姿勢計測機や座る面にかかる圧力を視覚化できる圧力分布測定器などを用いて、車いす座位の姿勢評価と適合に関する研究をしています。車いすの不適合は、車いすの問題とユーザーの問題の「相互作用」によって生じるため、どちらかだけを評価しても原因を追究することはできません。現在は企業とも連携をして研究に必要な定量データを集め、ユーザーがより快適に車いすを利用できるよう研究を進めています。そしてゼミでの研究を通して、学生がこれまでとは異なる新しい視点を持ち、分析するスキルを高めることを目標としています。

<ゼミの研究内容例>

佐藤ゼミ

女性切断者の月経周期変化に関する研究

佐藤 未希 Miki Sato 講師

義足の快適性を高めるためには、義足と切断端を接合する“義足ソケット”の適合が重要となります。女性の皆さんは特に「一日の中で足がむくむ」、「月経周期によって足がむくむ」という経験をしたことはありませんか?健常者に起こる問題は、義足使用者にも起こることが予想され、実際に女性切断者は男性切断者と比べ、義足ソケットの不調を訴えやすいとされています。切断者に義足を提供する義肢装具士も、女性切断者に対する研究根拠が少ないため、苦慮しています。そこで、本ゼミでは主として女性の義肢装具使用者の問題や課題に着目し、探求心を持ち研究に取り組んでいます。

<ゼミの研究内容例>

東江ゼミ

義足ソケットに関する研究

東江 由起夫 Yukio Agarie 教授

本ゼミでは、義肢装具士の専門性をより高めるために、義肢装具領域におけるエビデンス(科学的根拠に基づく義肢装具のアプローチ)の発展・展開を目指して様々な研究活動を行っています。さらに現在は、義足と生体を繋ぐ義足ソケットの適合とデザインに関する研究・開発や、より適合を高める義足ソケット製作技術向上にも着手し、これらの技術が日本から世界に向けて発信できるよう、ゼミ生と共に日々研究に取り組んでいます。本ゼミから、世界で活躍する義肢装具士を輩出する日が来ると信じています。