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【理学療法学科】吉田麗玖さんらが行った研究論文が、国際誌に掲載されました!

吉田麗玖さん(理学療法学科17期生,修士課程2年,バイオメカニクスLab,運動機能医科学研究所),笠原一希さん(理学療法学科18期生,修士課程1年,バイオメカニクスLab所属),村上優太さん(理学療法学科18期生,修士課程1年,バイオメカニクスLab所属)が行った研究論文が,国際誌『Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports』に掲載されました!

〔研究の概要〕
これまでの研究では伸張性収縮を用いた筋力トレーニング(筋トレ)において1日3秒という短い時間においても高頻度で実施することで筋力が増加することが報告されています(Sato et al. 2022.).本研究は,1日3秒ではなく筋トレにおける収縮回数や介入頻度を変更し,筋トレを1日にまとめて実施しても同様の効果が認められるか,収縮回数を増やすことにより筋量が増加し,さらなる筋力の増加が認められるかを検討しました.具体的には,1日3秒の筋トレを1週間分まとめて行う条件である1日6回トレーニングを行う群(週1回×6回群),1日3秒の筋トレを6回(18秒)を毎日行う群(週5回×6回群),この1周間で30回の筋トレを1回にまとめる群(週1回×30回群)で比較しました.
その結果,週1回×6回群では筋力も筋肉量も変化はしませんでしたが,週1回×30回群では筋肉量が増加しましたが,筋力は変化しませんでした.加えて,週5回×6回群では筋力も筋肉量も増えましたが,筋力の増加は1日に3秒の高頻度で筋トレを行った先行研究と同程度であったことが分かりました.前回の研究と今回の研究を通じて,筋力を増加させるには少ない回数でも筋トレの頻度を増やすことで筋力の増加が見込めるため,スポーツ現場や医療現場においても毎日コツコツと筋トレを実施することが示唆されました.一方,筋肉量を増やすことを目的とする場合,一週間におけるトレーニング量が重要であることも示すことができました.なお,本研究は伸張性収縮の世界的な権威である野坂和則先生(Edith Cowan University)にもご指導いただきました!!

>>詳しい研究内容はこちら
https://www.nuhw-pt.jp/2022/08/172labscandinavian-journal-of-medicine-science-in-sports20220801.html

〔研究者(吉田さん)からのコメント〕


伸張性収縮を用いた筋トレは近年注目を浴びている中,どの程度の頻度,回数を実施したらよいかはわかっておりません.本研究の結果から,少ない回数でも毎日という高頻度で伸張性収縮を用いた筋トレ行うことが効率的に筋力・筋量の増加につながることが示唆されました.頻度や回数についてはこの先も検討する余地があると考えます.

〔原著論文情報〕
Greater effects by performing a small number of eccentric contractions daily than a larger number of them once a week.
Yoshida R, Sato S, Kasahara K, Murakami Y, Murakoshi F, Aizawa K, Koizumi R, Nosaka K, Nakamura M. Scand J Med Sci Sports. (In press)

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