学長メッセージ

「優れたQOLサポーター」を目指そう

新潟医療福祉大学 学長
西澤 正豊
Masatoyo Nishizawa

わが国は未曽有の少子・超高齢社会を迎えていますが、その中でも健康の維持・増進、健康寿命の延伸という目標を達成しなければなりません。保健・医療・福祉・スポーツは人々の豊かな人生を支えるのみならず、この目標を達成するために極めて重要な役割を担っています。

新潟医療福祉大学は保健・医療・福祉・スポーツの分野に特化した大学です。本学は、対象者(クライアント)のQOLを支える「優れたQOLサポーター」を育成すること、新潟をはじめとする地域社会に貢献すること、国際交流を促進することという3つの目標を「建学の精神」として掲げています。サッカーのアルビレックス新潟を応援するサポーターにならって、多職種の専門職を「優れたQOLサポーター」として社会に送り出すことを使命としています。QOLはQuality of Lifeの略ですが、lifeには「生活」だけでなく、「人生」や「命」という意味もあります。クライアント一人ひとりのQOLを高める方策を、クライアントの立場になってともに考え、多職種の専門職とチームを組んでサポートできる「優れたQOLサポーター」の育成を目指しているのです。

本学では、これからの時代に求められる「優れたQOLサポーター」となるために修得すべき能力を「5つのSTEPS」としてまとめています。第一は、専門分野における高度な「知識と技量を身につける力」(Science & Art)です。第二は、地域の現場で求められる「チームワークを高め、リーダーシップを発揮する力」(Teamwork & Leadership)です。第三は、豊かな感性を持って「クライアントを力づける能力」(Empowerment)です。第四は、いかなる課題に直面しても、解決への道を探りながら職務を遂行できる「問題を解決する力」(Problem-solving)です。第五は、クライアントのために働くことを通じて「自己を実現する力」(Self-realization)です。これら5つの英語の頭文字をとって「STEPS」と呼んでいるのです。このために本学は、実習を主体とする実践的なカリキュラムを策定し、開学以来学科の枠を超えた「連携教育」を重視するとともに、幅広い教養科目を用意して、豊かな人間性を育てながら、皆さんが4年間で「5つのSTEPS」を身につけられるように全力でサポートします。

3年間猛威を振るった新型コロナウイルス感染症は、漸くウイズコロナの時代に向かいつつありますが、今後も感染防御には最大限の注意を怠ることなく、「5つのSTEPS」を身につけ、「優れたQOLサポーター」を目指しましょう。

[ 新潟医療福祉大学は"5つのSTEPS"で優れたQOLサポーターを育成します ]

※画像をタップすると拡大できます。

[ 優れたQOLサポーターを育成する5つの取り組み ]

1 連携教育の実践 保健・医療・福祉・スポーツの6学部15学科の総合大学であるメリットを最大限に活かし、学部・学科の枠を超えて学ぶ「連携教育」を実践し、チーム医療をはじめとする「多職種間連携」について実践的に学びます。また、グローバル化に対する「国際連携」、医療サービスの効率化に向けた「地域連携」について学ぶ科目を配置し、これからの時代に必要とされる多面的な視野を持った地域医療の担い手を育成します。
2 コミュニケーション力の獲得 優れたQOLサポーターを育成するために、ディスカッション形式で行われる少人数制のゼミや日本語教育に関する科目を配置し、専門職として必要とされる高いコミュニケーション力が獲得できるようサポートしています。チームの一員として、そして対象者の気持ちに寄り添ったサポートを実現し、対象者自身がQOLを意識して自発的行動を起こせるようなコミュニケーション力を、4年間を通して磨いていきます。
3 海外研修・
国際交流の推進
多くの学科で海外研修を実施し、毎年数多くの学生が参加しています。外国語という新たなコミュニケーションツールを獲得することで、得られる情報量も格段に増加します。また、世界の異文化に触れ世界を知ることで、自身が暮らす日本・地域の魅力や課題をあらためて認識する機会となります。世界を見て自分を知ることで、自ら課題を見つけ、主体的に判断し、行動し、より良く問題を解決できる能力を身につけます。
4 地域貢献活動と学生教育の融合 保健・医療・福祉・スポーツの第一線で活躍する教員が数多く在籍しており、それぞれが専門性を活かした地域貢献活動を行っています。学生はそうした活動に参加することで、専門分野の基本的な知識と技術を体系的に身につけると共に、地域の中で実践的に学ぶことができます。また、各学科での学びを活かした課外活動への参加を促し、その専門性を活用して地域社会に貢献しています。
5 大学生活の充実 長い大学生活では、専門職としての知識・技術を「よく学ぶ」ことはもちろんですが、大学生活を通じて「よく遊ぶ」ことで、ふだんの授業や教科書では学ぶことのできない知識を数多く得ることができます。そのため本学では、クラブ・サークル活動、ボランティア活動などを積極的に支援しています。また、語学や芸術などの幅広い教養科目を通じて、真の保健・医療・福祉・スポーツのスペシャリストを育成します。

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