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新潟医療福祉大学 将来計画

はじめに

新潟医療福祉大学におけるロードマップの役割を果たしている現行の10か年将来計画の前半5年間が2025年度をもって終了します。そこで2021年度から2025年度に至る5年間の中期目標・計画に対して自己点検・評価を行い、その評価結果を報告書として取りまとめました。また、2025年度単年度アクションプランの自己点検・評価も併せて実施しました。

これらの自己点検・評価を踏まえ、今回、2026年4月から始まる後半5年間の中期目標・計画を新たに策定しました。さらに、この前半3年間のアクションプランも併せて定めています。2021年度から2030年度に至る10年間の長期将来計画に謳われた「保健・医療・福祉・スポーツ・教育領域を核とし、既存の学術領域の融合や変革、新たな学術領域の創成により、「優れたQOLサポーター」を育成する、在学生8,000名の総合大学を目指す」という長期目標は今回も継承されています。現在の在学生は5,000名あまりであり、18歳人口が著減する中では、8,000名という目標の達成は難しくなっていると認識しています。

この長期目標を実現するために、今回策定した後半5年間の中期目標においても、前半と同様に、大学拡充計画の推進、教育の質保証(CPとDPを含む)、学生支援の充実(APと入試広報を含む)、研究機能の強化(産官学連携の推進を含む)、社会連携の強化(同窓会と生涯学習の支援推進を含む)、国際交流の推進、大学スポーツ振興の推進、学生募集の強化、組織マネジメント、内部質保証からなる10項目のドメインを設定しました。その結果、全体として44項目の中期目標に対して、123項目の中期計画、316項目のアクションプランを用意することとなりました。さらに、将来計画全体を俯瞰するために、将来計画(全体像)をガバナンス、教育、研究、社会連携、国際交流、スポーツの6分野に分けてまとめています。

今回の将来計画策定で特に意識したのは、わが国の少子高齢化がさらに進み、18歳人口が著減する2035年、高齢者人口が最多となる2040年に向けて、本学が持続可能な発展を遂げることができる大学を目指すことです。今回策定した中期目標・計画は2030年度までのものですが、本学の持続可能な発展を目指しつつ、その後に訪れる2035年問題、2040年問題を見据えて、今から備えを始めなければなりません。

本学は医療・福祉・スポーツの分野に特化した総合大学ですが、これらの分野においても、人口の減少に伴い、大きな変化が予想されています。厚生労働省の推計によれば、病院における外来診療は、新潟県内ではすでに、全ての地域でピークアウトしていて、今後も減少するばかりです。入院診療も、新潟市、長岡市周辺が2035年にピークアウトするのを最後に減少に向かい、従来の病院を中心とする医療体制は縮小して行きます。一方、在宅診療・訪問診療のニーズは2040年を迎えてもなお、新潟県では佐渡地域を除くすべての地域で増加すると想定されています。

医師は拠点施設に集約される中で、地域の現場で住民の健康を維持・管理する役割は、保健師、療法士、管理栄養士、社会福祉士など、多職種の専門職で構成される医療チームが担うことになります。すでに粟島村では遠隔診療が行われており、地方ではこうした医療提供体制が当たり前になる時代が間近に迫っています。さらに医療の分野では、生成AIの利活用が著しく進んでいます。汎用AIが実用化されれば、今後の医療の在り方は大きく変わることでしょう。

大学の使命は、教育・研究の成果を社会に提供し、社会の発展に寄与することにあります。新潟医療福祉大学は医療・福祉・スポーツ分野における今後の変化を見据え、将来計画の実現を通じて、医療・福祉・スポーツ分野で今後想定される変化に対応し、次世代を担うことができる人材を育成して社会に輩出し、さらに、これらの分野における研究成果を社会に還元することによって、新潟を始めとする地域社会に貢献していく所存です。

末尾になりますが、今回の将来計画の策定に加わっていただいた全ての皆さんに心から感謝いたします。

新潟医療福祉大学学長  西澤 正豊