医療技術学部
Department of Emergency Medical Sciences 救急救命学科
応急手当の効果的な普及方法や啓発方法を研究しています。応急手当はバイスタンダー(その場にいるひと)によって行われることで、その効果が高くなることが知られています。一般の方々の多くはそのことを知っているものの、実際にはなかなか応急手当の実施までたどりつかないことが多い状況です。どうしたらより多くのバイスタンダーが応急手当を実施できるようになるのかを中心に研究していきます。
救急隊員が傷病者を階段で運ぶ際に、足腰にかかる負荷を計測しています。搬送用資機材ごとに大腿部や腰部の血圧、脈拍数、血液中の酸素濃度を測定し分析。その成果を、救急搬送における救急隊員や傷病者の負担軽減につなげることが目標です。
救急救命士教育における「効果的・効率的で魅力的な学び」を実現するため、教育工学の視点から学習支援の方法を研究しています。特に、シミュレーション教育や自己調整学習(自分で学びを計画・評価する力)の支援を通じて、現場で即応できる人材育成を目指しています。ICTを活用した教材開発や学習行動の分析にも取り組んでいます。
救急車の適正利用率を調べています。 適正・不適正かを分けるのは、傷病の深刻さや緊急性です。そのことがどれくら一般に浸透しているかを調べるアンケートを作成し調査しました。その結果に基づき、適正利用を促す方法も考えています。
病院前救護とは、傷病者が病院に到着するまでに行われる一連の救護活動を指します。この病院前救護において中心的な活動を担う救急救命士は、病院内とは大きく異なる状況下にある現場に赴き、現場と傷病者の病態を把握し、傷病者のために様々な局面において、最適な方法を選択判断し活動方針を決定します。本研究は、病院前救護における活動方針決定のために、現場で発生する多種多様な事象の分析を行うとともに、傷病者の症状から病態や疾患を想起する「臨床推論」の研究を行います。
私は心停止の疫学的研究やそれに基づくICTを用いた心肺蘇生教育プログラムを開発しています。ゼミ生は、心肺蘇生法の質向上のために心停止の現場に居合わせた人が心肺蘇生を行う際のカウント方法の変更による介入やAEDを使用する際に傷病者の着衣が与える影響などの実験的研究を進めています。これらの研究を行うことで、卒業後に根拠をもった救急活動や市民への指導を行える卒業生を輩出することを目指しています。
救急隊員は、救急現場からメインストレッチャーまで搬送資器材の特性を活かして傷病者を搬送します。
搬送経路の狭隘な通路や階段などは、傷病者を搬送する救急救命士の身体に大きな負担を与えます。本ゼミでは、実際に考えられる救急現場環境を再現し、搬送中における救急隊員の身体負担を分析し、より効率的な搬送方法を提案します。
(搬送資器材:救急隊員が救急現場からメインストレッチャーまで傷病者を搬送する資器材)
医療従事者を育成する本学の学生を対象に医療従事者として心肺蘇生法の大切さを十分理解し、実践できるかを確認し、今後の救命講習などの指導上のポイントや指導方法について検討することにしました。方法は、研究についての協力者を100人ほど募り、胸骨圧迫の知識と技術をどの程度身につけているのかをアンケート調査(胸骨圧迫実施前と実施後)と心肺蘇生訓練人形を使って行う胸骨圧迫の質について評価し、学生の意識や知識、手技の程度を調査し、問題点や課題を抽出します。
私たちはスポーツ現場における救護体制に着目し、各種運動競技の障害調査の結果から、より充実した救護体制を検討しています。発展途上の分野であるため困難も多々ありますが、この研究が進むことで、救急救命士の活躍の場が拡大すると考えています。また、スポーツ現場での事故・傷害の発症時に医療従事者が対応することで「防ぎえた死」や「救急車両の適正利用」といった救急医療に関連する問題の改善につながると期待しています。