言語聴覚学科学びの特色

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学びの特色

1.主に病院で活躍する「コミュニケーション」のプロフェッショナル

言語聴覚士は、「話すこと」「聞くこと」「食べること」に障害を持つ方一人ひとりのこころに寄り添い、検査やリハビリを通して回復を支援する専門職で、医療機関を中心に活躍しています。超高齢社会の到来や発達障害児への支援ニーズの拡大を背景に、言語聴覚士はますます社会から必要とされています。しかし、その有資格者は3万4千人程度しかおらず、理学療法士(約18万人)や作業療法士(約10万人)と比べて圧倒的に人材が不足しています。そこで本学科では、言語学、心理学、脳科学など、多様な専門科目・専任教員の配置により、乳幼児から高齢者まで、あらゆる年代の様々な障害に対して、高い専門性を発揮できる言語聴覚士を育成していきます。

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2.実践力重視の指導体制

学生数に対応した豊富な実習機器

心理検査や失語症の訓練、音響分析、小児への聴力・知能検査など、対象者の年齢や障害に合わせた支援法を学べるよう、様々な検査用具や測定機器を数多く配置しています。

体験型学習による授業展開

様々な課外活動や見学実習を実施することで、体験を通じて実践的に学べる機会を多数用意しています。

○病院カンファレンス(患者様の情報交換と検討会)の見学
○ことばの遅れを持つ子どもを学内に招いての検査・訓練
○失語症友の会でのボランティア活動への参加 など

少人数での学外実習

2年次に病院・施設での見学実習を行い、意欲的に学習するための動機づけを行います。さらに3年次の学外実習前には、新潟リハビリテーション病院の協力のもと、少人数でのグループ学習を実施し、学外実習をスムーズに行うための事前学習の機会を設けています。

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3.各領域の第一人者により広範な知識・技術を修得

失語症、自閉スペクトラム症、吃音、摂食嚥下障害、発声発語障害、言語発達障害、聴覚障害など、言語聴覚士が活躍するあらゆる領域における第一人者の教員が多数在籍しています。また、言語聴覚士はもちろん、医師や歯科医師、看護師、保健師、臨床心理士、公認心理師など、連携する関連職種の資格を有する教員を多数配置し、幅広い領域について深く学ぶための指導体制を構築しています。

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TOPICS

言語発達支援センター

本学科では、学内に言語発達支援センターを設置し、「ことばの遅れ」「発音の誤り」「難聴」「発達障害」「吃音」など、コミュニケーションの心配ごとについて小児から成人まで様々な相談を受けつけています。センターでは、専門の教員が評価・訓練・支援を行うとともに、医療現場の実際を学ぶ場として本学科の学生も積極的に参加・協力しています。また、言語・難聴通級指導教室教諭(特別支援学校・学級の教員)への助言・指導も行っており、県内の小児言語聴覚領域での社会的役割としてさらなる発展が期待されています。

全国平均を上回る国家試験合格率を達成!

2020年度卒業生の言語聴覚士国家試験合格率は79.4%(34名受験27名合格)で、全国平均69.4%に比べ高水準の合格率を達成しています。本学科では、国家試験対策の担当教員を配置し、過去の出題傾向をもとに模擬試験問題を作成します。そして、3年次の夏から多数の模擬試験を実施し、試験結果から学生の苦手科目を把握したうえで、所属ゼミと国家試験対策の担当教員によるきめ細かい個別指導を行っています。こうした取り組みを通じて、入学したすべての学生が言語聴覚士国家試験の合格を目指します。

グローバルキャリア支援Meeting

本学科では大学卒業後、海外でキャリアを形成することも積極的に推奨しています。その一環として、東京大学附属病院の言語聴覚士、兼岡麻子先生を講師に、オンラインで座談会を行いました。先生はボストン大学の大学院にて、嚥下障害の研究で博士号を取得し、現在も大学病院の臨床に従事しながら、国際学会で発表し、国際セミナーの講師としても活躍されています。この会では、先生の留学時の生活や、留学で身に着けたことを活かした臨床や研究ついて、英語で発表されました。学生は先生に直接質問を行い、日米間の言語聴覚士の違いについて知ることができました。今回の兼岡先生のお話から、海外で形成したキャリアを生かす方法は、海外で言語聴覚士として働くことだけではないこと、国内を拠点としながら、キャリアで培った知識や人脈、そして英語力を活かして国内外で活躍する道もあることを学びました。本学科では今後も、学生の海外への関心を高めるイベントを企画していきます。

アメリカで活躍する言語聴覚士を招いての講演会

本学科では、毎年、アメリカで活躍しているSpeech-Language Pathologist (SLP)を招き、講演会を行っています。 2016年は7月に、ロサンゼルスにある南カルフォルニア大学附属病院でご活躍の大石憲祐先生をお招きしました。 食べたり飲んだりの障害(嚥下障害)に関するアメリカの最先端のリハビリテーションや、日米の言語聴覚士の違い、声帯ストロボスコピーという“声”の検査のお話しなど、大変興味深いお話を聞くことができました。 アメリカでは、言語聴覚士が“声”の専門家として、歌手のボイストレーナーとして活躍しているという話に、学生たちも目を輝かせて聞いていました。 今後も海外との交流を積極的に実施し、幅広い視野を持った医療人の育成を目指していきます。

協力病院や施設での実践力重視の教育体制

3年次、4年次の学外実習をスムーズに行うための事前教育として、協力病院である「新潟リハビリテーション病院」や介護老人保健施設「尾山愛広苑」で実践力向上を目的としたグループ訓練の見学と実践を行い、学外の評価実習や総合実習に臨んでいます。 2016年度から新たに「新潟脳外科病院」が学外実習施設として学生の臨床実習の場となります。その他にも全国に多くの学外協力病院があり、実際に学外の施設で言語聴覚士に必要とされる実践力を身につけていきます。

ロサンゼルス研修

2015年8月24日~8月30日にアメリカのロサンゼルスで海外英語研修が実施されました。 アメリカにおける最先端の言語聴覚障害に対する診療を見学すると共に、言語聴覚障害の分野において高度な教育を行っている大学の講義に参加しました。 英語を用いて会話することにより、実際の現場や学問ばかりでなくアメリカの生活や文化にも触れることができ、参加者には貴重な体験となりました。 本学科では、このような海外研修を通して言語聴覚障害関連の知識修得とコミュニケーション能力の向上を図っています。

さまざまな専門分野の外部講師による講演

本学科では、医療の分野に関する知識や専門的な技術を身につけるだけではなく、国際的な感覚や社会人としての基本的な態度やマナーを学ぶといった幅広い教養を養う目的で、積極的に外部から講師を招いて講演会などを数多く行っています。 アメリカで活躍している言語聴覚士の講演会では、摂食嚥下障害患者への介入方法や、日本とアメリカの言語聴覚治療の違いについての講演が行われました。 その他にも、卒業後の目標の立て方や将来の具体的な職業イメージの持ち方に対する内容の講演、脳内の「文法」処理について言語学的立場からみた専門的な内容の講演、 国試対策となるような科目に特化した講演など幅広い分野について、普段の講義だけでは学べないより専門的な内容の講演を定期的に行っています。

失語症友の会ボランティア

(言語聴覚学科 2年 鈴木菜月)
私は、2019年の12月、失語症友の会(つくしの会)にボランティアとして参加しました。この会は、主に新潟市東区を中心とした失語症の患者会です。月1回、レクレーションや簡単な訓練、近況報告を行っています。私が初めて参加した日は、会の忘年会でした。当時1年生で失語症の知識も浅く不安でしたが、友の会の皆さんは気さくな方ばかりでした。自己紹介ではお互いの名前や出身地を漢字で書いて伝え合いました。忘年会のために特別に用意した仕出し弁当を一緒にいただきながら、和気あいあいとした雰囲気の中で楽しいひと時を過ごすことができました。食後に行ったレクリエーションは笑い声が絶えず、皆さんが失語症と向き合いながらも、日々どのように楽しみを見出しているかがうかがえる良い機会となりました。

実習前教育

3年次後期の履修科目「臨床実習II」では、3週間もの期間をかけて学外の各施設で指導者(supervisor)となる言語聴覚士のもとで、評価実習に取り組みます。 その事前教育として学内外で実習前教育を行います。今までに履修した科目の再確認や、実習にのぞむ際の注意点を臨床経験豊富な教員から指導を受けるプログラムを講義形式で行います。 また、関連施設でカルテやデータを見たり、実際の患者さんにどのような検査が必要かを参加学生みんなで考え、実施したり、患者さんの障害像について分析します。 直接言語聴覚士の指導を受けることによって、臨床実習のイメージをつかみ、よりスムーズに臨床現場へと導入することができます。

認知症現場での取り組み

コミュニケーションには脳の様々な場所が関与します。認知症の原因となる疾患などにより脳が損傷されると、記憶、言語などの脳の高次機能が障害され、コミュニケーションに支障をきたします。患者の保たれた機能を活用し、支援することが重要となります。本学科では、認知症の診断、高次機能の障害の発現機序、かかわり方、介護者支援などの専門性を身につけることができます。本学科は新潟市北区の物忘れ健診に携わり、地域医療にも貢献しています。

スクールカウンセラーの取り組み

小学校などの学校現場では学習や行動上の困難をもつ多様な子ども達がいます。 その場合、子ども本人はもちろん、先生方や両親の困り感も強く、支援が必要とされています。 そこで、新潟市の事業である「生徒指導カウンセラー」への参加を通して、実際に学校現場に出向き、相談に応じています。 そこでは主に教職員や保護者の方々を対象に、子どもが示す諸問題への具体的な対応について見通しをもってもらうことが目的です。 教職員や保護者の方々が変化することで、子ども達にも変化が生まれることを意図し、支援活動に取り組んでいます。

ジョモケニヤッタ農工大学(Jomo Kenyatta University of Agriculture and Technology)で言語聴覚士の養成課程開設のために学科教員が訪問

「ポレポレー」はスワヒリ語で「ゆっくり」という意味で、ケニアでは日常的によく使われています。そんなケニアの大学から言語聴覚学科を作るので支援して欲しいと依頼が来ました。 今、ケニアは経済発展の真っ只中です。ポレポレの歩みの中で、急成長を遂げている姿はアンバランスに見えます。しかし、格差が広がる中、障がい者を支援できる人材を自国で養成したいという熱意は相当なものです。 ジョモケニヤッタ農工大学から言語聴覚士が巣立っていくことを祈っています。

大学院への進学

本学では、学部を卒業後に現場で働きながら大学院への進学を目指すこともできます。 高度専門職に携わる人材の育成や専門職分野での研究者を養成することで、保健医療福祉サービスの積極的な連携と質的向上などを推進することを目的としています。