特色

連携総合ゼミだから
身につけられる能力とは

連携総合ゼミは、医療系総合大学だから実現できる実践的な授業です。この連携総合ゼミだから身につけることができる能力とは何なのか、実際の事例をもとに紹介します。

2021年度研究テーマ糖尿病により足趾そくし切断した方への支援

糖尿病により足趾そくし(足の指)を切断したほか、軽度の認知症や神経症などを合併している患者に対し、
本人の意思を尊重し在宅生活を送れるよう支援策を考えました。

背景

[患者]妻(62歳)
□ 糖尿病・認知症・糖尿病による足趾切断・神経症・腎症・網膜症・人工透析治療中

夫(68歳)
□ 自身も病気が見つかり検査入院予定 □ 息子夫婦も疎遠のため頼れず患者(妻)の面倒を見ていけるか不安

連携総合ゼミメンバー

  • 理学療法士として参加

    理学療法学科4年
    三留 慶吾
    新潟県 五泉高校出身

  • 作業療法士として参加

    作業療法学科4年
    山田 侑莉
    新潟県 新潟江南高校出身

  • 視能訓練士として参加

    視機能科学科4年
    髙橋 果歩
    新潟県 東京学館新潟高校出身

  • 看護師として参加

    看護学科4年
    広川 未来
    新潟県 長岡向陵高校出身

  • 義肢装具士として参加

    義肢装具自立支援学科4年
    菅原 理子
    神奈川県 秦野高校出身

  • ※学生の学年は2021年度在籍時のものです。

多職種連携による支援策検討の様子

作業療法士山田

患者さんの課題を分析

まずは患者さんが何を望んでいるかを確認するところからはじめました。糖尿病による合併症や認知症など様々な病気を抱えている方ですが、趣味である花の水やりをしながら旦那さんと穏やかに、在宅で療養していくことを望んでいました。そこで「糖尿病」「認知症」「家族関係」の3つの側面から患者さんが抱える課題を分析することで、必要な支援を検討することができました。

理学療法士三留

患者さんの「思い」にあわせたリハビリを

理学療法士の観点からは、「今の生活を可能な限り維持したい」という患者さんの思いをかなえるために、在宅で日常生活への支援を行える訪問リハビリテーションを提案しました。作業療法士や義肢装具士といった他職種と連携することで、ふだんの生活で困っていることを解決するリハビリが実施できると考えました。また、患者さんは介護保険認定される予定であったため、介護度の観点からも問題なく訪問リハビリテーションが実施できると思います。

義肢装具士菅原

リハビリを検討する中で得られた気づき

義肢装具士は患者さんにあわせて義肢や装具を制作・適合するのがメインの仕事になります。今回のケースでは患者さんが足趾を切断しているため、装具を使用した歩行やリハビリを行う必要がありました。他職種と支援策を検討しているなかで、この患者さんは認知症も発症しているため、適切な装具の使用だけではなく、装具のつけ忘れをいかに防ぐかという点も重要だと気づかされました。

看護師広川

患者さんへの「認知症支援」に注目

患者さんが「糖尿病」にあわせて「認知症」を抱えていることも大きな課題でした。装具のつけ忘れ以外にも、インスリンなどの服薬管理や足趾を切断した部分のケア、食事の管理などを行うため、訪問リハビリテーションに加えて訪問看護の実施も提案しました。リハビリ面や金銭面で分からないことも他職種に教えてもらえたので、訪問看護でどのような支援をすれば良いかが明確になりました。

作業療法士山田

患者さんの「服薬管理」に注目

糖尿病では血糖値をコントロールするために、しっかりと薬を飲むことが重要です。この患者さんは認知症もあったため、訪問看護で服薬を管理することも支援策に組み込みました。薬剤師を養成している他大学の学生からのアドバイスもあり、週に数回しか行えない訪問看護の中で、どのようにサポートすべきか検討することができました。

視能訓練士高橋

網膜症の支援

この患者さんの場合、網膜症も併発していました。人間は外界からの情報のうち約8割を視覚から得ていると言われています。よって視覚を確保しながら生活してもらうことは、患者さんのQOLを維持するためにも大切だとチームに共有しました。血糖値をコントロールするために必要な服薬管理やリハビリなどの支援策を考えるきっかけを作れたと思います。

看護師広川

訪問以外の支援策も検討

この患者さんは人工透析治療も行っていたため、訪問による支援だけではなく、週3回の通院をする必要もありました。家族からの支援だけでは難しいところがあったのですが、調べたところ、各種送迎サービスの利用や地域包括支援センターに相談できることが分かりました。介護保険が認定されれば選択肢も広がるため、有効な支援策が選べると感じました。

「連携総合ゼミ」で学んだ、
「多職種連携」の重要性

理学療法士として参加 理学療法学科4年
三留 慶吾
新潟県 五泉高校出身

連携総合ゼミを通じて、リハビリテーション実施時のリスク管理や注意事項、疾患に対する知識を、実際の臨床現場に近い形で活かすことができました。また、臨床実習では学ぶことができなかった、在宅での理学療法士の活躍についても勉強する良い機会となり、知識を深めることができました。一方で、自分が専門としていない介護保険制度などの分野について、自分の知識不足と視野の狭さを痛感しました。他職種と連携し、チームとして行動すること、そして身体・心理の両面から包括的に患者さんを支援することの重要性を再確認することができました。

看護師として参加 看護学科4年
広川 未来
新潟県 長岡向陵高校出身

看護師という立場で訪問看護の提案を行いましたが、看護師だけではできることに限りがあるため、患者さんに必要なリハビリや、義足の装着などについて他職種に意見を求めました。自分では気づくことができなかった点について意見をもらうことで、さらに別な支援もできるのではと考えた結果、患者さんが利用できる支援を見つけることができました。今回の連携総合ゼミを通して、糖尿病や患者さんについてさらに理解が深まったと感じます。また、医療の現場は様々な職種がいるため他の職種の意見を聞き、より良い支援策を患者さんに提供できるよう広い知識と技術を学ぶことが大切だと感じました。

作業療法士として参加 作業療法学科4年
山田 侑莉
新潟県 新潟江南高校出身

患者さんに対して多職種間でアプローチを行う際には、患者さんと作業療法士の間で目標を決めるだけではなく、他職種とも共同の目標を定めるべきであるということを学びました。目標を統一することで、同じ目標に向かって他職種で関わることができるうえ、患者さんも何を目標にして治療やリハビリテーションを行っていけばよいのかが明確になるからです。将来、病院などで多職種連携を行う際には、今回の連携総合ゼミで学んだ治療目標の共有・統一を行い、同じ目標に向かって治療を行っていきたいと思いました。

義肢装具士として参加 義肢装具自立支援学科4年
菅原 理子
神奈川県 秦野高校出身

他職種と連携してそれぞれの強みを活かす方法、情報を共有することで対象者をより知ることを学びました。意外だったのは、義肢装具の目的を利用者およびその家族に理解してもらうだけでなく、他職種にも理解してもらうことがより早い支援に繋がると感じたことです。ゼミの中で看護師の先生と話す機会があり、実際の現場でも義肢装具の有効性が認知されずに、処方されてないケースが多いと知りました。今回のゼミでも、他の専門職を目指す学生と話していく中で、義肢装具の使用方法や目的が理解されていないと感じる場面がありました。患者さん本人だけでなく、関わる家族や医療職にも丁寧に説明することが適切な支援策を検討するうえで大切だと実感しました。

視能訓練士として参加 視機能科学科4年
髙橋 果歩
新潟県 東京学館新潟高校出身

私は病院実習で、視能訓練士が対象者への支援策を医師やその他の専門職と対等にディスカッションしている場面を目の当たりにしました。今回の連携総合ゼミを通じて、他職種の人と一つの事例に対して意見を共有し合うことで、「多職種連携の重要性」を学ぶことができました。他職種の人の意見を聞くことで、自分一人では気づけなかった新たな視点から支援策を導き出すことができ、知識も増え、良い経験になりました。

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