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リハビリテーション学部

Department of Speech, Language, and Hearing Sciences

言語聴覚士(国家資格)

「話すこと」「聞くこと」 「食べること」
を支援するスペシャリスト

言語聴覚士とは、病気やけが、発達の遅れ、障害、加齢などによって、言葉を話す力や聞く力、食べる力に困難を抱える人が、自分らしく生活できるよう支援する医療・福祉の専門職です。対象は乳児から高齢者まで幅広く、発声・発語、理解力、読み書き、記憶や注意などの認知機能、飲み込みや食事に必要な口腔・咽頭機能など、生活に必要なコミュニケーションや摂食嚥下全般を扱います。言語聴覚士の特徴は、単に機能回復を目指すだけでなく、本人の希望や生活状況を考慮し、「どのように日常生活を送りたいか」を出発点に支援を行う点です。医療機関での治療や訓練のほか、学校、保育園、介護施設、在宅、地域支援センター、リハビリセンターや福祉施設など多様な現場で活動し、言語やコミュニケーション、食事の問題が生活に与える影響を最小限にし、本人や家族が安心して暮らせる環境づくりに取り組んでいます。また、生活の中での楽しみや趣味、社会参加の機会を維持・向上させる支援も行い、より豊かな日常生活を実現できるよう支えています。

言語聴覚士の仕事

言語聴覚士の仕事内容は、言葉や聞く力、食べる力に困難を抱える人が、自立した生活を送れるよう具体的な支援を行うことです。まず、「発声・発語・理解の支援」では、正しい発音や言葉の理解、文章の読み書き、会話のやり取りなど、日常生活や学習、職場で必要なコミュニケーション能力と認知能力を向上させる訓練を行います。「摂食・嚥下の支援」では、安全に食事をとれるように飲み込みや口腔・咽頭の動きを改善する練習や食事方法の工夫を指導します。また、「社会参加や生活支援」では、学校生活や職場でのコミュニケーション、地域活動への参加をサポートし、本人が自信を持って日常生活に関われるよう支援します。さらに、家族や介護者への助言、補助具や環境調整の提案も行い、生活全体を支える取り組みを実施します。言語聴覚士は、身体と心、生活環境の両面からコミュニケーションと食生活の支援を行い、本人が安心して暮らせるよう幅広く丁寧に支えながら、その人らしい生活を取り戻すための総合的な専門職です。

仕事の内容

「話すこと」・「聞くこと」のサポート

「話すこと」については、言語の問題(失語症)や吃音などに対して検査を行い、状態に応じて訓練をします。「聞くこと」については、聞こえの障害(聴覚障害)のある方に、検査や訓練、補聴器のフィッティングなどを行います。

「食べること」のサポート

食べ物が口からこぼれる、うまく飲み込めない、むせる、といった摂食嚥下(えんげ)障害に対して、原因の調査をします。その結果から、「 咀嚼して、飲み込む」ために必要な器官の運動訓練や、飲み込む反射を高めるための訓練を行います。

「こども」へのサポート

子どもの言葉の遅れに対して、絵本を見せて言葉を引き出したり、文字の習得ができるように指導を行ったりします。また家族や教育機関と連携し、子どもの周辺環境を整える役割も担っています。

私がこの資格・職業を選んだ本当の理由

言語聴覚士になるには

適性

言語聴覚士は、日々さまざまな方と直接向き合いながら支援を行う専門職です。そのため、人に関心を持ち、一人ひとりと丁寧に関わることを大切にできる方や、人と話すことに前向きな姿勢を持つ方に適しています。患者の発達段階や生活環境、興味を理解し、適切な訓練プランを立てる観察力や計画力が重要です。また、患者や家族と信頼関係を築き、安心して取り組めるよう導くコミュニケーション能力や、医師・看護師・作業療法士・理学療法士と連携できる協調性も必要です。さらに、音声や言語、聴覚、嚥下に関する専門知識を活かし、訓練や支援を工夫する創造力や柔軟な発想力も求められます。患者の心に寄り添い、相手の気持ちに立った行動・発言ができる思いやりも、言語聴覚士として働くうえでは大切になります。

活躍するフィールド

言語聴覚士は、病院やリハビリ施設、福祉施設、療育施設、学校、地域包括ケア、在宅支援など幅広い現場で活躍できます。病院では脳卒中や頭部外傷、神経疾患などによる発声・発語・嚥下の障がいに対するリハビリを行い、患者ができるだけ自立して安全に生活できるよう支援します。福祉施設では、高齢者の認知症や嚥下障がいに対する支援や生活指導を行います。学校や教育現場では、発達障がいや学習障がいのある子どもへの言語指導や発音訓練、コミュニケーション支援にも関わります。地域包括ケアや訪問リハビリでは、自宅で生活する人々が安全かつ快適に生活できるよう、日常生活や社会参加の支援も行います。専門性の高い職種です。

将来性

言語聴覚士の需要は、脳卒中患者の増加や高齢化、発達障がい支援の拡大により、今後も安定して増加すると予測されます。病院、福祉施設、療育・教育現場、在宅支援など多様な分野で専門性を発揮でき、独立開業や研究・教育分野への進出も可能です。最新のリハビリ機器やICTを活用することで、より効果的な支援や新たな領域への対応も進んでいます。また、チーム医療の重要性が高まる中で、医師や看護師、理学療法士、作業療法士などと連携し、患者一人ひとりに応じた多面的な支援を提供できる点も大きな特徴です。AIでは代替できない「人に寄り添う専門職」としての価値が高まっており、医療・福祉分野において、将来にわたり安定した需要が見込まれる職業といえます。