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医療技術学部 Department of Orthoptics and Visual Sciences

視機能科学科

ゼミ紹介

※学生の在籍学年は2022年度在籍時のものです。

前田ゼミ 瞳孔による視機能の客観評価に関する研究

前田 史篤教授写真

前田 史篤
Fumiatsu Maeda
教授

黒目(瞳孔)の大きさは眼の中に入る光の量に応じて変化し、明るいところでは小さく、暗いところでは大きくなります。その反応を利用して、光の量をコントロールしながら瞳孔の動きを詳しく分析することで、眼が正常に機能しているか判定することができます。「眼は口ほどにものを言う」と言いますが、この技術を検査に応用できれば、将来的には瞳孔を検査するだけで病気の有無を調べることができるようになるかもしれません。本ゼミでは、ドイツや国内の大学と共同研究を進めながら、眼の病気の早期発見ができるような機器の開発を目指しています。


島津 日々生写真

視機能科学科3年
島津 日々生
新潟県
新潟江南高校出身

目が見えない、または見えにくい人がより豊かな生活を送るための方法を知ることは、視能訓練士の専門性として大切なことです。私は視機能低下のシミュレーション体験を通しての検討、視覚障害者の方々の声を聞くことなど、視覚障害による生活上の困難についての理解を深めています。将来は、視機能低下の患者様に正しい情報を伝えられる視能訓練士になりたいです。

<ゼミの研究内容例>
●スマホ老眼に関する研究
●大学生の視覚健康診査に関する研究
●スポーツビジョンに関する研究

戸田ゼミ 表情が検査結果に及ぼす影響に関する研究

戸田 春男教授写真

戸田 春男
Haruo Toda
教授

視能訓練士は、正しい検査結果を得るため、眼科検査を受ける患者様にいくつかの「決まり」を守ってもらうよう声をかけます。例えば「目をしっかり開けてください」「顔の力を抜いてください」などです。これは単なる「視能訓練士が覚えなければならないお約束」ではなく、背景に生理学的な基盤があるはずです。本ゼミでは、基本的な眼科の検査を行いながら顔の表情や目の開き方を実際に撮影し、ゼミ担当が自作した画像処理アプリケーションを使って定量化します。得られたデータと、検査結果とを照らし合わせて、座学や実習で学ぶ声かけの重要性を定量的なデータとして示すことを目指します。


井守 美結写真

視機能科学科3年
井守 美結
新潟県
糸魚川高校出身

視力検査は眼科臨床において最も頻繁に行われる検査です。その際、眼科検査を受ける患者様に「目を細めないように」「力を抜いて」などといった声かけをします。私は、視力検査中の患者様の表情が検査結果にどのような影響を与えるのかを研究しています。将来は、研究を通して患者様の視機能を支え、貢献したいと考えています。

<ゼミの研究内容例>
●視機能検査時のストレスに関する研究
●視能訓練士教育におけるICTの応用に関する研究
●文章の提示方法と了解度との関連に関する研究

生方ゼミ 視能訓練士教育の質向上に関する研究

生方 北斗助教写真

生方 北斗
Hokuto Ubukata
助教

医療技術は日進月歩です。そのような環境の中で視能訓練士教育も時代に合わせたスタイルで行われていく必要があります。具体的な研究内容の例として、「Goldmann視野計検査における検者の技能評価」があります。この研究は、見える広さを測る視野検査の検者(検査する人)のスキルを評価するものです。これまでは紙の上でしか記録されていなかった検査結果や、追跡が難しかった検査の過程を“見える化”し、フィードバックに活かすことで検査技能の向上に貢献することを目指しています。温故知新、これまでの医療技術や研究成果に敬意を払いながら、新たな視能訓練士教育のヒントを探求しています。


金子 颯希写真

視機能科学科3年
金子 颯希
山形県
九里学園高校出身

眼科における視野検査のうち、患者様の視野を測定者が手動で検出する検査法では、測定者が光視標を動かし、患者様はその視標に気づいたらボタンで測定者に知らせます。その過程で、患者様がボタンを押してから測定者が視標を止めるまでの測定者に関する反応時間が分かっていないため、この研究テーマを専攻しています。

<ゼミの研究内容例>
●Goldmann視野計検査における検者の技能評価に関する研究
●ルーブリックを用いた視能訓練士教育へのアプローチに関する研究
●眼鏡検査・眼鏡作製の質向上に関する研究

増田ゼミ 視覚の基礎メカニズムの解明に関する研究

増田 修教授写真

増田 修
Osamu Masuda
教授

本ゼミでは、視覚の基礎的なメカニズムを解明することを目的として、色覚をはじめ、錯視や質感知覚、眼光学などに関する研究をしています。私たちの身の回りには、様々な光と色があふれています。色は、物理現象としての光の性質と、人間の感覚、生理、心理が構成するものであり、様々な不思議な現象が起こります。例えば、健常者であっても、見えている現象が実際の外界とは食い違う「錯視」という不思議な経験をすることがあります。これは、人間の眼と脳の仕組みが、カメラとコンピュータの仕組みとは違うことを示唆しています。このように、眼と脳の仕組みの奥深くを知る研究に取り組んでいます。


<ゼミの研究内容例>
●赤緑テストと人眼色収差の関係に関する研究
●回転錯視と呈示時間の関係に関する研究
●遮光眼鏡装用時の色恒常性に関する研究

多々良ゼミ 小児の視機能異常の早期発見に関する研究

多々良 俊哉助教写真

多々良 俊哉
Shunya Tatara
助教

視力は生後間もない時期から急速に発達し、4~5歳頃までに1.0となります。視力が発達するためにはモノを見て、脳に刺激が与えられることが重要です。この視力の発達期に眼に正しく映像が投影されなければ、視力が発達せず弱視という病気になってしまいます。弱視になると、大人になってから眼鏡などで矯正を行っても正常な視力は得られませんので、早期発見、早期治療開始が重要です。本ゼミでは、弱視の原因である屈折異常(近視や遠視、乱視)や眼位異常(斜視など)を研究し、様々な眼科検査を用いて早期発見のための研究に取り組んでいます。


<ゼミの研究内容例>
●スポーツと視機能に関する研究
●両眼分離方法と立体視機能に関する研究
●視線解析技術の眼科検査への応用に関する研究

金子ゼミ 快適な眼鏡・脳にかける眼鏡に関する研究

金子 弘教授写真

金子 弘
Hiroshi Kaneko
教授

眼鏡は、レンズが1枚だけの簡単な道具のように見えますが、その働きは実に奥深く、単に視力が良くなるだけでなく、仕事の能率アップやストレスの解消、脳を活性化して若さの保持やボケ防止に役立つなど、多くの素晴らしい効果があることが分かっています。本ゼミでは、一人ひとりの装用者にとって快適な眼鏡とは何かを探るとともに、眼鏡作製のポイントとなるレンズ度数や装用感の評価に関して、脳が喜ぶ合理的で客観的な手法の研究を行っています。このテーマは、今後のデジタル社会や高齢社会を元気に生き抜き、健康寿命を延ばすことに貢献できるのではないかと期待されます。


<ゼミの研究内容例>
●視線方向による屈折値の違いに関する研究
●距離別視力表による視力の測定と矯正度数に関する研究
●遮光眼鏡とコントラスト感度に関する研究

岸ゼミ 視覚障害リハビリテーションに関する研究

岸 哲志講師写真

岸 哲志
Satoshi Kishi
講師

30数年の視覚障害児者の生活支援を通して分かったことは、視覚に障害を持った状態でも、自立した生活を送ることは可能だということです。眼が見えなくても安全に美しい姿勢で歩く方法があります。自立訓練によって視覚以外の感覚を活用する新たな生活様式を獲得し、堂々と人生を生きていく方たちの姿は本当に素敵です。視能訓練士は、視機能低下の患者様のQOLの向上に重要な役割を持つ医療現場の専門家です。視覚障害者の自立を可能にする視覚障害リハビリテーションの必要性とその意義について、視機能低下のシミュレーション体験を通し、実践的体験の中で研究を進めています。


<ゼミの研究内容例>
●視覚障害者の歩行訓練に関する研究
●視覚障害者の日常生活訓練に関する研究
●視覚障害者の歩行環境に関する研究

村田ゼミ 視線解析装置を用いた読書評価に関する研究

村田 憲章講師写真

村田 憲章
Noriaki Murata
講師

本ゼミでは、視覚障がい者の「日常生活における読書困難の改善」に向けて研究を進めています。視線解析装置は、眼表面の光の反射をとらえることで被験者の視線を記録することができます。この機器を用いて読書時の視線を解析すると、視線の停留(文字の認識)と衝動性眼球運動(=視線移動)が繰り返される跳躍運動を観察することができます。つまり、視線解析装置を使用すると、黙読時の視線運びや読書にかかる時間を客観的に評価することが可能となります。さらに現在、文字や背景の色などを交えて、様々な条件下での読書パフォーマンスについての研究を進めています。


<ゼミの研究内容例>
●視線解析装置を用いた新しい小児視力測定法に関する研究
●近視眼の網膜の形態変化に関する研究
●斜視検査の新しいコーチング手法に関する研究

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