言語聴覚学科の田村俊暁講師が新潟県失語症者向け意思疎通支援者養成講習会の運営・講師を務めました。
言語聴覚士は、ことばによるコミュニケーションに問題がある方に専門的サービスを提供し、自分らしい生活を構築できるよう支援する専門職です。ことばによるコミュニケーションの問題の中でも、失語症は、上手く話せない、話が理解できない、文字が読めないなどの問題が生じます。
失語症者向け意思疎通支援者養成講習会は、失語症者の日常生活や支援の在り方を理解し、1対1のコミュニケーションを行うための技術を身につけるとともに、日常生活上の外出に同行し意思疎通を支援するために必要な知識と技術の習得を目標とした講習会になります。
言語聴覚士は、職業認知が少しずつ高まってきておりますが、依然社会的ニーズに供給が追い付いていません。言語聴覚士の職域は広く、十分に理解されていない現状もあります。社会の方々へ言語聴覚士や失語症について、ご理解・取材・報道くださいますようお願いいたします。
以下、講習会の概要です。
本講習会は、失語症者向け意思疎通支援者を養成する講習会です。受講できる人は、新潟県に在住する満18歳以上で、講習会修了後に、県内で失語症者向け意思疎通支援者として活動できる方です。資格やこれまでの職歴は問いません。失語症のある方を支援したいという思いを持つ人であれば受講できます。講習会は、必修40時間、選択40時間のコースに分かれていて、今年度新潟県では、40時間の必修(基礎)コースを開催中です。失語症の基礎知識から、コミュニケーションの支援技法、外出同行、身体介助法などの講義で構成されます。失語症者向け意思疎通支援者は、講習会を修了すると支援者として登録され、失語症の当時者もしくは関係者からの派遣要請に応じてコミュニケーションの支援をします。これは、手話通訳や要約筆記などと並ぶ障害者自立支援法の意思疎通支援事業の一部です。
写真は私が講師をした「コミュニケーション支援技法」というコマの一場面です。


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