本学医療福祉学研究科に在籍する博士後期課程3年の巻渕泰輝さんと山代幸哉教授らは、「音刺激や触覚刺激を合図として反応する」ときに、脳がそれらの感覚情報をどのように処理しているのかを調べました。その結果、刺激に対して反応する際には、音と触覚から入ってくる情報に対する脳の反応が同じように変化するのではなく、感覚の種類によってその調節の程度や特徴が異なることを明らかにしました。

私たちは日常生活やスポーツの中で、さまざまな感覚情報を手がかりに体を動かしています。例えば、陸上競技ではスタートの合図を「音」で聞いて走り始める一方、球技では相手との接触などの「触覚」を手がかりに動きを修正することがあります。
本研究の結果は、このように運動と感覚情報が組み合わされるとき、脳における情報処理の調節が音と触覚で異なる可能性を示しています。
今後、運動中の脳内情報処理の仕組みをさらに詳しく明らかにすることで、人が周囲の情報を受け取りながら適切に体を動かす仕組みへの理解が深まり、将来的にはスポーツや運動学習における感覚情報の活用方法を考えるための基礎的な知見となることが期待されます。
また、本研究成果は、国際誌【European Journal of Neuroscience (IF=2.5)】に2026年9月1日付で公開されました!
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ejn.70654

博士後期課程3年の巻渕泰輝さん