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卒業生メッセージ

希望を与えらえる理学療法士を目指して

理学療法学科

佐々木 雄大

卒業年 :2010年3月
出身高校 :秋田県・秋田県立能代
勤務先 :秋田県・市立秋田総合病院
職種・職位・資格 :理学療法士

現在私は、秋田県の総合病院で理学療法士として勤務しています。総合病院ということもあり、対象となる患者様は様々です。怪我や脳卒中などの体の動きに支障をきたす病気を抱えた方もいますし、呼吸器疾患や心臓病さらには癌といった内臓の問題を抱える方のリハビリテーションも行います。対象となる患者様によって行うリハビリの内容は異なりますが、基本的には動作を円滑にすることと身体状態の管理を目的に仕事を行います。例えば脚の怪我により入院を余儀なくされた方の歩く練習や必要になる関節の動き・筋力アップの練習をサポートして、できる限り早い内に自宅へ帰られるようにしています。

Q&A

理学療法士を目指したきっかけは何ですか?
高校時代、将来は人と関わる仕事がしたいと考えていたときに、地域で医療や福祉に関わる仕事をしていた父に理学療法士という仕事があると聞いたのがきっかけでした。ただそれ以上に私の意志を固めてくれたのは、大学での講義や病院での実習経験だったと感じます。理学療法士という仕事は、私が高校生の頃に想像していた以上に、人のことを考え、害の少ない方法でスポーツ復帰や社会復帰を助ける仕事でした。その仕事に就くことに少し不安や緊張感も感じましたが、同時に誰かに希望を与えられるかもしれない仕事であると感じ「やっぱりこの仕事に就きたい!」と感じました。
仕事のやりがいや大切にしていることは何ですか?
多くの職業が自分自身や自分の部署の成果を喜ぶことができるのに対して、理学療法士という仕事は自分とは関係ない誰かの成果を喜んだりサポートすることができる仕事だと思います。小学生の時から怪我で苦しんでいた少年が甲子園に出場しているのをテレビで見た時や、手術が終わって体調が悪かった人がようやく家に帰れた時のように、誰かの人生の一場面を一緒に喜ぶことができた時は非常に嬉しく感じました。また医学の中でも発展が著しい分野なので、研究活動を行ったり技術的な研修を受けたり、日々新しいことを知ることができるエネルギッシュな仕事だと思います。
本学で学んだこと、身につけたことは、現在の仕事にどのように活かされていますか?
大学で理学療法士の専門教育を受ける場合には、通常の授業や実習だけでなく研究活動も行います。現代の医学はものすごく発達していますが、正直分からないことの方が多いです。そして、未解明な部分があるからもっと知ろうという意欲も生まれます。私は大学生の頃に痛みに関する研究を神経の電気的な活動を図る計測器で行いました。そういった経験が、仕事で疑問に思うことに出会った時に、その疑問を研究テーマとするアイデアであったり、どんな風に研究をしたら良いのか、そして誰にどう相談すべきかというヒントを与えてくれていると感じます。
今後の目標や将来の夢について教えてください。
日本は豊かな国ですが、医療という分野においてはお金がないことに困っている国でもあります。だからこそ、医療を使いにくくするのではなく、そもそも病気や怪我をしないようにすることが求められています。みなさんが想像するようにリハビリテーションそのものは薬も手術も使いません。言ってみれば患者様自身でできます。だからこそ、怪我や病気の予防には最適な方法の1つです。私は、どんな人が怪我を起こしやすいのかを調査したり、怪我をする際にはどれくらい関節や筋肉に負荷がかかるのかを研究し、怪我を起こしやすい人を検出しやすくする仕事をしていきたいと考えています。
理学療法士を目指す高校生にメッセージをお願いします。
テレビやインターネットを見ていると、怪我で試合に出られないスポーツ選手や病気で体の自由がきかない方を多く見かけます。しかし、実際にはちゃんとスポーツに復帰できる人や病気があっても社会復帰できる人がととても多くいます。マスメディアを通してではそのことを知るのは難しいと思いますし、膝の靭帯を大きく損傷したらもう致命傷だとか、脳卒中になったら歩けないようになるという固定観念が患者様にもあります。理学療法士はこの固定観念にチャレンジする仕事です。我こそはチャレンジ精神の塊という高校生のみなさんに挑んでもらいたい仕事です。