新潟医療福祉大学診療放射線学科助手の佐々木先生は、能動的な触覚刺激に対する脳の活性化する部位の違いを特定しました。
その研究結果を記した論文が国際誌「Brain Sciences」に掲載されました。
◆研究概要
能動的な触覚刺激に対する脳の活性化する部位の違いを特定しました。
また、物を握るという運動による硬さの違いに対する快感の違いを特定しました。
その結果、柔らかいものほど快感が強く生じることが明らかになりました。
◆研究成果のポイント
本研究は、人間が日常生活で必要不可欠な、「握る」「触る」などの運動に焦点をあてました。マッサージなどの快感を引き起こす刺激は、第三者を必要とし、さらに費用も掛かります。しかし、ストレスボールなどの球体を握る刺激は、安価でいつでもどこでも遂行することができる課題です。そのため、将来的に誰もが容易に行えるメンタルヘルスケアの方法の一つとして確立される可能性があります。
やわらかい球体を握ることで活性化する脳部位の画像。視床や島皮質など情動に関する部位が活性化が見られた。
◆原著論文情報
Kei Sasaki,Noriko Sakurai,Nobukiyo Yoshida,Misuzu Oishi,Satoshi Kasai and Naoki Kodama. Identification of Brain Activation Areas in Response to Active Tactile Stimulation by Gripping a Stress Ball. Brain Sciences. 2025, Volume 15, Issue 3,264. https://doi.org/10.3390/brainsci15030264.
◆研究者情報
医療技術学部診療放射線学科
助手 佐々木啓
専門分野:脳機能計測学